「離婚したいのに住宅ローン残債がある」という問題で、頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか。

住宅ローンがある場合、住み続けるにしても、売却するにしても課題があります。

とはいえ、「できるだけ問題を解消させた状態で離婚したい」という希望を持っている人がほとんどだと思います。

問題を最小化するためには、住んでいる家を売却して住宅ローンを清算するのがベストです。

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この記事では、「離婚したら住宅ローンはどうなるのか」から「住宅ローンが残っていても売却できるのかどうか」「住宅ローンを養育費代わりにするリスク」について紹介していきます。

離婚時に住宅ローン残債がある場合は売却するのがベター

離婚住宅ローンの画像

離婚時に住宅ローン残債がある場合は、売却するのがベターです。

売却したほうが良い理由には、以下の2点が挙げられます。

  • 連帯保証人としての責任が残るから
  • 住宅ローンの借り換え・名義変更は難しいから

連帯保証人としての責任が残るから

夫名義で住宅ローンを借りるケースで妻が連帯保証人になることが多いのですが、離婚したからといって連帯債務が消滅するわけではありません。

そのため夫が住宅ローンを滞納すれば、妻に支払いの義務が移り、妻はマンションが競売にかけられるのを阻止するために支払うしかない状況になってしまいます。

そうなってしまえば夫が再び支払ってくれるようになるのは期待できず、結局は妻が住宅ローンを支払っていくことになります。

また所有名義人を夫にしたまま妻がマンションに住む場合、勝手に売りに出されてしまい家を失うという危険性があることを忘れてはいけません。

そもそも住宅ローンの契約者がマンションに住んでいない場合、銀行との契約に違反することなるため、一括返済を求められる可能性もあります。

マンションに住み続ければ20年、30年そのようなリスクを背負いながら暮らすことになるのですから、マンションは売却してお互いに新しい生活を始めたほうが、後腐れがなくすっきりするのではないでしょうか。

住宅ローンの借り換え・名義変更は難しいから

「住宅ローンの名義が夫だと問題なら、妻に変更して住めば良いのでは」と思われるかもしれませんが、住宅ローンの借り換え・名義変更はそう簡単にはできません。

住宅ローンの名義を夫から妻に変更するためには、妻に夫と同等以上の収入が継続してあり、十分に返済能力があると銀行に認めてもらう必要があるからです。

返済能力を認めてもらえなければ、住宅ローンを借り換え・名義変更することはできません。

女性が男性と同等以上の安定した収入を得るのは、なかなか難しいのではないでしょうか。

また共有名義から妻の単独名義に変更する場合はさらにハードルが高く、妻一人で住宅ローン契約時の二人の収入を超えなければなりません。

住宅ローンを借り換え・名義変更できるのであれば、妻がマンションに住み続けても良いと思いますが、難しければ住み続けることは諦めましょう。

住宅ローン残債のあるマンションを売却する方法

住宅ローン残債のあるマンションを売却する方法

住宅ローンが残っているマンションの売却方法は、以下のとおりです。

  • マンションを売却したお金で住宅ローンを完済する
  • マンションを売却したお金と預貯金でローンを完済する
  • マンションの売値と預貯金を足しても完済できなければ任意売却する

マンションを売却するには、売却価格がローン残債より大きくなるかどうかが重要になります。

マンションの資産価値より住宅ローン残債が少ない「アンダーローン」なら問題ありませんが、資産価値よりローン残債のほうが多い「オーバーローン」の場合、売りたくても売れません。

しかしオーバーローンであっても、マンション売却を諦める必要はなく、少しの知識で事態を好転させることができます。

離婚時にマンションを売却する方法については、下記の記事で解説していますので合わせてご覧ください。

離婚したらマンションは売るべき?|住んでいたマンションの売却方法

マンションを購入後に離婚が決まったときの売却方法について紹介しています。共同名義や連帯債務者のまま住み続けることにはリスクがあります。住宅ローンの名義変更も難しいため財産分与は売却したお金でおこなうのが良いでしょう。

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任意売却は最終手段

任意売却はマンションを売却してもローンが残ってしまう場合に、銀行などの金融機関と交渉のうえ売却する方法なのですが、ローンが滞納していることが前提となっており、ローンを滞納するとブラックリストに載ってしまうというデメリットがあります。

あくまで任意売却でマンションを手放すことは最終手段として考え、まずはマンションをできるだけ高く売ることに力を入れましょう。

離婚時の任意売却について詳しく知りたい場合は、下記の記事も合わせてご覧ください。

離婚時に住宅ローンが残っている家を任意売却する方法と注意点を解説

この記事では、離婚時に住宅ローンがオーバーローンの家を任意売却する方法と注意点について解説しています。養育費代わりに夫名義の家に住むことは賢明ではなく、財産分与は離婚前に解決するのがベターです。

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住宅ローン残債のあるマンションを売却するときの注意点

離婚時にローン残債のあるマンションを売却する注意点

離婚をスムーズに進めるためには、お互いの合意のもとでマンション売却を進めることが大切であり、合意がないままマンションを売却してしまえばトラブルに発展することが容易に想像できます。

マンション売却でもめてしまえば、離婚自体が円滑に進まなくなってしまいます。

マンションの名義人を確認する

マンションを売却するにあたって、所有名義が誰になっているかによって対応が異なってきますので、まずは名義人が誰になっているかを確認してください。

共有名義になっている場合

マンションを購入するには夫婦共同で資金を用意する必要があったなどの理由で、マンションが共有名義になっていることがあります。

共有名義になっている場合には売却時の書類に2人のサインが必要になるため、お互いがマンション売却に納得していることが不可欠です。

名義が配偶者になっている場合

マンションの名義が配偶者になっている場合、配偶者がマンション売却の手続きをする必要があるため、あなたがいくら売却を希望していても所有者である配偶者が動いてくれなければ売却することはできません。

まずはマンションを売却することに合意を得て、売却の手続きをしてもらえるよう説得しなければなりません。

名義が自分になっている場合

マンションが自分の名義になっていれば、実際には配偶者の合意を得なくても売却してしまうことが可能です。

しかしあなたの一存でマンションを売却してしまえば配偶者はあなたの勝手な行動に怒るでしょうから、トラブルに発展しかねません。

円満に離婚できるに越したことはありませんので、マンションの売却はきちんと話し合ったうえで慎重に進めていきましょう。

財産分与は折半が原則

マンションを夫の給料で購入した場合でも、婚姻中に取得した財産は2分の1ずつが財産分与の原則です。

なぜなら妻にも家事負担などがあったうえでの収入であり、2人で得た財産とみなされるからです。

妻が専業主婦であっても財産分与は折半が基本であり、マンションについても同様に考えますので覚えておきましょう。

財産分与について詳しく知りたい人は、下記の記事も合わせてご覧ください。

離婚時にマンションを財産分与する方法|離婚協議トラブル回避のポイント

離婚時にマンションを財産分与する方法は?オーバーローンの家を売る方法やアンダーローンの隠れたリスク、専業主婦は財産分与を受けられるのか、夫名義の家に住んでいいのかについても解説しています。離婚協議トラブルを回避するために、ぜひ参考にしてください。

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住宅ローンを養育費代わりにするとトラブルになる

住宅ローンを養育費代わりにするとトラブルになる

マンションに妻と子が残り、夫が養育費代わりに住宅ローンを払うというケースが多いのですが、トラブルになるリスクが高いため、おすすめしません。

もしも夫が何らかの理由で住宅ローンの支払いを怠った場合、住宅ローンを借りている銀行から残債を一括返済するよう命じられます。

その際に一括返済できないとマンションは競売にかけられ、妻と子は住まいを失うことになります。

養育費について取り決めたにもかかわらず、途中で支払いがなくなった人の割合について、厚生労働省が発表していましたので参考にしてください。

養育費の受給状況

総数 469人
現在も受けている 216人(46.1%)
過去に受けたことがある 139人(29.6%)
受けたことがない 96人(20.5%)
不詳 18人(3.8%)

養育費の取り決めをした世帯の中で、きちんと支払いを受けることができていない世帯の割合は50.1%と、半数を超えることがわかります。

離婚協議のときは支払うと言っていても、何らかの理由から支払いがストップしてしまう可能性が高いということです。

夫名義のマンションに住むのは間違い

夫名義のマンションに養育費代わりに住もうと考えるのは、賢明ではありません。

途中で支払ってもらえなくなる可能性が高いだけでなく、そもそも養育費の取り決めがスムーズにいくケースが少ないからです。

日本経済新聞によると、養育費を受けているのは離婚によって母子家庭となった世帯の約20%と低迷しているそうです。

夫に支払う意思や能力がないケースや取り決めの交渉がまとまらないケースが非常に多く、住宅ローンを養育費代わりにしようという考えは、離婚がスムーズに進まない要因になる可能性があります。

マンションは売却してしまったほうが後に残るリスクは少なく、離婚協議もスムーズに進むでしょう。

離婚できない人も多い!話し合いをスムーズに進めるポイント

スムーズに離婚するポイント

いずれにしても、離婚を先行させる必要があります。

スムーズに離婚するためには、離婚したい理由をしっかりと定めておくこと、マンションは売却する前提で話し合うことが大切です。

離婚したい理由をしっかり定める

離婚したいと考えたのには人それぞれ理由があってのことだと思いますが、それは配偶者をきちんと納得させられる理由ですか?

離婚というのは相手があることですので、スムーズに離婚に進むためには相手を納得させられるだけの理由が必要です。

話し合いでまとまればいいのですが、もしも相手が認めてくれず離婚届にサインをしてくれなかった場合、離婚を成立させることはできません。

相手に離婚を拒否されたら調停へ

相手が離婚に合意しなくても、調停によって離婚が認められるケースもあります。

  • 配偶者に不貞行為があった場合
  • 悪意の遺棄があった場合
  • 生死不明な状態が3年以上続いた場合
  • 配偶者が強度の精神病にかかり、回復が見込めない場合
  • その他ギャンブルやDV、アルコール中毒などで適切な生活が送れない場合

ここで注意していただきたいのは、裁判所で離婚を認めてもらうためにはある程度、証拠となるものが必要になるということです。

特に浮気や不倫などの不貞行為を理由とする場合、相手が認めなければ第三者からでは判断がつきづらい事柄のため、調停で離婚を認めてもらうには必ず証拠を押さえておく必要があります。

また性格の不一致というのをよく耳にしますが、客観的にどちらが悪いと決めづらいため話し合いで解決するべきと判断されることが多いのが現実です。

離婚に伴う問題を把握したうえで自分の考えをしっかりまとめ、まずは話し合いで離婚を成立させることを目標とすることが大切です。

マンションは売却する前提で話し合う

具体的に離婚へと話が進んだら子供の養育費や財産分与、住んでいるマンションをどうするのかなど、決めることがたくさんあります。

そのなかでマンションをどうするのかで判断を誤ってしまう人が多いのですが、離婚を決心したらマンションは手放すつもりでいなければなりません。

上述したとおり、夫婦のどちらかがマンションに住み続けることには、連帯保証人としてのリスクなどが常につきまとうからです。

ただし、何らかの理由から売却するのが難しいケースもあると思います。

離婚時にマンションが売れないケースについて、下記の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

離婚したいけどマンションが売れない|売却できない理由と対処法を解説

離婚したいけどマンションが売れない!売却できない家を任意売却で処分する方法や住み続ける注意点について解説しています。不動産の財産分与は難しく、心が折れる人も多いと思いますが、この記事を参考に離婚後の人生を幸せなものにしていただければと思います。

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管理人からの一言「住宅ローン残債があっても売却できる」

住宅ローンが残っていることが足かせとなって、離婚に踏み切れずにいた人も多いのではないでしょうか。

今回の記事でローン残債があるマンションをどうしたらいいのかわからず、前に進めずにいた人の背中を押すことができたら幸いです。

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