決済日は高額なお金と権利が動く、マンション売却を締めくくる大事な日です。

決済当日は不動産会社の指示に従って手続きを進めていくので、あっという間に終わりますが、はじめてマンションを売却をする人にとっては戸惑う場面もあるでしょう。

あらかじめどのような流れで決済がおこなわれるのか把握し、手続きのイメージを持っておけば、不安感を抱くことなく着実に手続きを進められます。

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この記事では、「決済日の流れ」から「物件を引き渡すときの注意点」、「決済をおこなう場所はどこか」について紹介していきます。

マンション売却の決済日の流れ

決済日の流れの画像

マンション売却の決済は、売主と買主、不動産仲介業者、司法書士の4者が集まっておこなわれます。

どのような流れでおこなわれるのか、あらかじめイメージを持っておくと戸惑うことなく手続きを進められます。

司法書士が所有権移転登記の書類を作成する

マンション売却の決済では、代金の受領や物件の引き渡しをおこなう前に、所有権移転登記に必要な書類を揃えておきます。

司法書士によって所有権移転登記の書類が作成されるので、売主と買主は登記書類の内容を確認し、内容に誤りがなければ署名・捺印します。

所有権移転登記の書類には、必ず実印で押印しましょう。

所有権移転登記の準備が整い、司法書士による確認が終わると代金の受領に進みます。

物件の残代金を受領|管理費等の精算もおこなう

所有権移転登記の準備が済むと、買主から物件の残代金を受領します。

このとき固定資産税やマンションの管理費、修繕積立金を日割り精算し、合算して受け取るのが一般的です。

買主から受け取る代金 = 物件の残代金 + 管理費等の精算金

住宅ローン残債がある場合には、買主から受け取った代金をそのまま住宅ローン返済に充て、抵当権を抹消します。

受領方法は、銀行振込または現金のいずれかでおこないます。

抵当権…ローンを借りるときにマンションを担保とすること。

マンション管理費の精算方法について詳しく知りたい人は、「マンション売却で管理費と修繕積立金は返ってくる?日割り精算のやり方は?」の記事も合わせてご覧ください。

銀行振込で残代金を受領したら着金確認をする

銀行振込で代金を受け取ったら、売主と買主が同席したまま着金確認をします。

売主は電話で自分の口座に代金の入金があったことを確認し、そのうえで物件を引渡します。

着金確認をせずに物件を引き渡すことにはリスクが伴いますので、必ず確認してから手続きを進めていきましょう。

現金で残代金を受領してトラブルを回避する

マンションの売買代金を現金で受け取れば着金確認の手間がなく、手続きがスムーズです。

銀行が忙しいと着金確認に数時間かかるケースがあり、決済後に売主自身で確認しておくよう指示されてしまうケースも少なくありません。

本当に代金を受け取っているか分からないまま、手続きを進めなければならないということです。

マンションの代金は現金で受け取り、不利な立場は避けるのが賢明でしょう。

現金でマンションの代金を受け取ったら、持ち歩くのは危険ですので速やかに自分の口座または住宅ローン返済先に振り込むことをおすすめします。

仲介手数料や司法書士への報酬を支払う

買主との代金のやり取りが終わったら、不動産会社と司法書士への報酬の支払いを済ませます。

不動産会社へ支払う仲介手数料は「売買代金×3%+6万円+消費税」ですが、売買契約時にすでに半金を支払っていれば、決済日に用意するのは残金のみになります。

司法書士への報酬は事務所によっても異なりますが、1万円前後が目安です。

仲介手数料と司法書士への報酬はいずれも現金で支払いますので、金額をしっかりと確認し、用意しておく必要があります。

中古マンションの鍵の引き渡し

マンションの鍵を買主に引き渡すことで物件の引き渡しが完了しますので、全部集めて買主に渡します。

全部渡したところで売主から受け取った鍵をそのまま使う買主は少なく、物件の引き渡しが終わったら錠ごと交換する買主がほとんどです。

どうせ交換するなら鍵の引き渡しは形だけでいいのではないかと思われるかもしれませんが、漏れなく全部渡すのが原則になりますので注意してください。

もしも1本でも足りない鍵があれば売主が自らの費用で錠ごと交換したうえで、引き渡すのが正しいやり方です。

不動産流通推進センターのホームページに以下の事例が記載されていましたので、参考にしてください。

中古マンションの売買で5本ある鍵のうち1本を紛失したので、鍵は4本であると説明したうえで売買契約を成立させた。鍵が4本であることは事前に説明しているので、問題ないと考えているが、この考え方は正しいか。
正しくない。
買主が紛失した鍵があることを理解し、同意したのであればともかく、そうでなければ鍵を4本交付したからといって、物件の引渡しをしたことにはならない。なぜなら不動産売買における「物件の引渡し」は、建物の鍵を買主に交付することによりおこなうものであり、その鍵が完全な形で交付されない以上、完全な引渡しとはいえないからである。

引渡し確認書に記名・押印する

物件の引き渡しが無事におこなわれれば、「引き渡し確認書」に売主と買主、双方が記名・押印して決済は終了、解散となります。

そして解散後に司法書士によって、所有権移転登記がおこなわれます。

登記申請から実際に登記簿に記載されるまでには一週間ほどかかりますが、引き渡し確認書にサインした時点で物件の引き渡しは正式に完了したことになっており、所有権も移転しています。

マンションの引き渡しで注意すること

引き渡すときに注意すること

マンションを引き渡すときの注意点は、銀行振込は着金確認をしない場合もあるということと、銀行振込の手数料をどっちが負担するのか決めておくということです。

着金確認を省略されるケースが多い

買主からマンションの残代金を銀行振込で受け取る場合、着金確認を省略されるケースが多いので注意してください。

買主と売主の銀行が同じであれば比較的すぐに着金確認できるのですが、違う銀行だと着金確認できるまでに数時間かかるケースが多く、省略されてしまうのです。

本当に売主の口座に振り込んでくれたかどうか確認が取れないまま手続きを続行することになるので、売主側にリスクが生じてしまいます。

買主が作成した振込伝票を受け取るのでトラブルになるケースは少ないですが、万が一振込が正常におこなわれていなかった場合、売主は代金を受け取っていないにもかかわらず物件を引き渡してしまったことになります。

不利な立場にならないためには、面倒でも買主からは現金で売買代金を受け取り、売主自身で口座へ振り込むのがベターです。

銀行振込の手数料をどっちが負担するか決めておく

銀行振込には数百円の振込手数料がかかりますので、売主と買主のどっちが負担するのか事前に決めておきましょう。

金額の大きいマンション売買において数百円の手数料は大した問題ではないと思うかもしれませんが、不動産売買ではちょっとしたことでトラブルになるリスクが潜んでいます。

気持ちよく取引を終わらせるためには、細かいところまでしっかりと取り決めることが大切です。

手数料は振込を希望するほうが負担する

マンションの残金を銀行振込で受け取るときにかかる振込手数料は、買主が負担するのが一般的です。

しかし買主が現金で支払うことを希望しているにもかかわらず、現金を持つのが怖いからという理由で売主が銀行振込を希望した場合、売主が振込手数料を負担するのが妥当だといえます。

つまり銀行振込を希望するほうが、振込手数料を負担するのがベターだということです。

鍵は完全な状態にしておく

家の鍵が売主から買主へ渡ることによって、物件の引き渡しが完了したものとみなされますので、鍵は完全な状態にしておく必要があります。

完全な状態とは、家の鍵をひとつ残らず集めておくこと、紛失した鍵があれば交換しておくことを指します。

もしも紛失した鍵があれば必ず錠ごと交換しておかなければならず、スペアキーを作って代用してはいけません。

ただし紛失した鍵があるというのを買主が了承すれば、そのまま引き渡すことも可能です。

不動産売買の決済をおこなう場所はどこ?

決済をおこなう場所はどこ?

不動産売買の決済は、買主が融資を受ける銀行の一室でおこないます。

買主が住宅ローンを利用しないときは、場所はどこでも構いません。

買主が銀行から住宅ローンを借りる場合

買主が銀行から住宅ローンを借りてマンションを購入する場合、融資を受ける銀行の一室を借りて、決済がおこなわれます。

なぜ買主側の銀行でおこなうのかというと、買主が銀行から融資を受けるには、所有権移転登記の書類に不備がないことを司法書士が確認する必要があるからです。

銀行から買主へ住宅ローンが振り込まれる流れは、以下のようになります。

  1. 司法書士が所有権移転登記に必要な書類が揃っているか確認する
  2. 司法書士が銀行へローンを実行するよう指示する
  3. 銀行が買主の口座に振込む

買主が残代金を現金で用意してくるのであれば決済場所はどこでも良い

買主が銀行から融資を受けない場合、決済場所はどこでも構いません。

ただし喫茶店や自宅などよりかは、不動産会社の事務所でおこなうのがベターです。

マンションの引き渡しまでに準備するもの

マンションの引き渡しまでに準備するもの

マンションの引き渡しまでに準備しておくものは、以下のとおりです。

  • 身分証明書
  • 権利証または登記識別情報
  • 実印・印鑑証明(発行から3ヶ月以内のもの)
  • 仲介手数料の残金
  • 付帯設備取扱説明書やマンションの管理規約、パンフレットなどの買主に渡す書類
  • 家の鍵
  • 買主に残代金を振り込んでもらう銀行の通帳

忘れ物をすると決済がおこなえませんので、最低でも1週間前には引き渡しの準備を始めましょう。

マンションの決済時に準備しておくものについて詳しくチェックしておきたい人は、「マンションの売買契約時と決済時に必要な書類一覧【売主・買主まとめ】」の記事も合わせてご覧ください。

管理人からの一言「マンション売却の決済を予定どおり進めるために流れを知っておこう」

マンション売却の決済を予定どおり進めるために、どこで、どのような流れで決済が進められるのか知っておくことをおすすめします。

はじめてのマンション売却で戸惑いがあったとしても、決済当日のイメージを持っておけば不安感を和らげられるでしょう。

決済日は、マンション売却の締めくくりの日です。不安いっぱいで迎えるのではなく、自信を持って挑んでください。

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