購入時の不動産売買契約書は、その物件を売却するときや住宅ローンを借り換えるときなどに使用しますので、大切に取っておく必要があります。

しかし、いざ不動産売却やローン借り換えをしたいと思ったときに、売買契約書の紛失に気付く人も少なくありません。

売買契約書がなくても不動産売却とローン借り換えは可能ですが、税務上で不利になる確率が高いため、再発行できるように対応することをおすすめします。

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この記事では、「売買契約書を紛失したときの3つの対応方法」から「不動産売却やローンの借り換えで売買契約書が必要になる理由」について紹介していきます。

売買契約書が無い!紛失したときの対応方法

売買契約書を紛失のイメージ画像

売買契約書を紛失していた場合、税金が多く取られてしまうなどの不利益を被ってしまいますので、どうにか売買契約書を再発行、あるいは代わりとなる書類を用意したいと思のではないでしょうか。

売買契約書を紛失していた場合の対応方法は、以下のとおりになります。

  • 売主・仲介業者に署名捺印してもらって再発行する
  • 購入した不動産会社や売主に連絡してコピーをもらう
  • パンフレットや通帳の振込履歴が残っていないか確認する
  • 抵当権設定登記の債権額の項目で確認する

売主・仲介業者に署名捺印してもらって再発行する

売買契約の相手方と仲介に入ってもらった不動産会社それぞれに、再発行する売買契約書の内容に誤りがないか確認してもらい、署名・捺印がもらえれば売買契約書を再発行することができます。

販売会社から購入した場合は販売会社にお願いすれば、再発行の手続きをおこなってくれます。

もしも販売会社が倒産していた場合などには、再発行は難しいでしょう。

再発行した売買契約書には、必ず収入印紙を貼付してください。

購入した不動産会社や売主に連絡してコピーをもらう

購入した不動産会社や売主に連絡し、売買契約書のコピーをもらうのが最も簡単に書類を用意できる方法です。

中古でマンションや戸建てを購入した場合、不動産会社に仲介してもらったというケースがほとんどだと思います。

仲介を依頼した不動産会社なら不動産売買契約書を保管している可能性が高いので、紛失に気付いたら一番に確認してみることをおすすめします。

不動産会社は売買契約書の保管が法律で義務づけられており、最低でも5年、会社によっては20年間取ってあるところもあります。

また保管している可能性は低いですが、売主にも聞いてみると良いでしょう。

ちなみにコピーの場合は、収入印紙を貼付する必要はありません。

パンフレットや通帳の振込履歴が残っていないか確認する

購入時のパンフレットや通帳の振込履歴、領収書などが残っていないか探してみてください。

購入金額が分かるものでしたら、売買契約書の代替書類として認めてもらうことができます。

購入代金が記載されている可能性があるもの
  • 購入時のパンフレット
  • 領収書
  • 通帳の振込履歴
  • 住宅ローン借入の際の書類

これらの書類で銀行や税務署に納得してもらうためには、購入代金の信憑性を高められるようできるだけ多くの資料を集めておいたほうが良いでしょう。

抵当権設定登記の債権額の項目で確認する

抵当権設定登記を、売買契約書の代替にできる可能性があります。

抵当権設定登記には、債権額として住宅ローンを組んだ時の金額が記載されているからです。

抵当権設定登記の内容は法務局に出向いて閲覧するか、インターネットで調べることもできます。

役所で登記簿謄本を取得すれば当時の取引金額が分かる場合もありますので、確認してみると良いでしょう。

登記資料に金額を記載しないケースも多く、あくまでも「書いてあるかもしれない」ということを前提に置く必要があります。

売買契約書は不動産売却やローン借り換えで必要

売買契約書は売却時やローン借り換え時に必要

所有するマンションや戸建てを売るとき、また住宅ローンの借り換えをしたいと思ったとき、なぜ売買契約書がないといけないのでしょうか。

売買契約書が必要になる理由は、マンション・戸建て・土地を売却すると確定申告が必要になるからと、ローン借り換えで不動産価値を銀行に証明する必要があるためです。

マンション・戸建て・土地を売却すると確定申告が必要になるから

マンションや戸建て、土地を売却した場合、確定申告しなければならないケースがほとんどです。

不動産売却で利益を得た場合は譲渡益があったことを申告しなければなりませんし、損失があった場合は特例を受けて税金を減らすために申告が必要になります。

いずれにしても、売却した不動産はいくらで購入したのかが不明瞭だと譲渡所得価格を計算することができません

なぜなら譲渡所得金額は、以下の計算式で算出するからです。

課税譲渡所得金額=譲渡金額−(取得費+譲渡費用)−3,000万円

上記の計算式でいう「取得費」というのが、不動産の購入代金になります。

取得費不明だと概算取得費「売却価格の5%」が取得費になる

確定申告時に取得費不明だった場合、取得費は概算取得費である「売却価格の5%」で考えなくてはならなくなります。

この計算方法だと、売却価格の95%に対して課税されてしまうため、非常に不利益を被ることになるのです。

たとえば4,000万円で購入したマンションを譲渡費用100万円かけて、3,500万円で売却した場合の譲渡所得金額は以下の計算式で求めることができます。

3,500万円−(4,000万円+100万円)−3000万円=損失

この場合、譲渡損失となりますので税金はかかりません。

次に購入金額が分からなかったと仮定し、取得費に「3,500万円 × 5%」を当てはめて計算してみます。

3,500万円−(175万円+100万円)−3,000万円=225万円

上記の計算から分かるように譲渡益が225万円あったことになってしまい、約45万円の税金を支払わなければならなくなります。

取得費がわかっていたら無課税だったにもかかわらず、売買契約書を紛失していることで何十万もの税金が課せられてしまうのです。
「市街地価格指数」を使って計算する方法

相続した不動産の売却だった場合など、尽力しても取得費がわからないケースも多いと思います。

概算取得費での計算では、どうしても不利益を被りますので、一度「市街地価格指数」を確認してみると良いでしょう。

「市街地価格指数」を使って取得費を算出する方法なら、概算取得費を使用するよりも損失が少なくなります。

市街地価格指数は、財団法人日本不動産研究所がインターネット上で公表しているものか、専門の本がありますので参考にしてください。

必ずしもこの方法が認められるとは限らなく、管轄の税務署に確認する必要がある点には注意が必要です。

ローン借り換えで不動産価値を銀行に証明する必要があるため

住宅ローンを借り換える場合、銀行から売買契約書の提示が求められます。

銀行は抵当権を設定する不動産の価値を、購入金額を参考に精査する必要があるからです。

もしも対象不動産が分譲マンションなら、売買契約書の代わりに提出できる資料として上述で紹介した3つの方法の他に、「同じマンションに住んでいる人に、購入代金が記載してある資料を借りる」という手段が使える場合があります。

しかし実際のところ、売買契約書がなくても住宅ローンの借り換えは可能ですので、紛失したことを銀行へ正直に伝えても問題ありません

売買契約書は大切に取っておくべき書類なので保管してあることが前提で考えられており、提示を求められるのです。

管理人からの一言「売買契約書を紛失してしまっていてもすぐに諦めてはいけない」

売買契約書を紛失してしまっていても、すぐに諦めないでください。

特に確定申告のときに売買契約書がないと課税額が高くなる可能性がありますので、複写や代わりの書類が用意できるよう、できる限りの努力をするべきです。

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