海外勤務が決まり、自宅を賃貸に出すという人も多いと思います。

自宅を賃貸に出して家賃収入を得る場合、日本国内での不動産所得となり、日本で所得税が課税されます。

そのため海外に住んでいたとしても、本業がサラリーマンでも、確定申告しなければなりませんので注意してください。

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この記事では、「自宅を賃貸にしたときの税金はいくらなのか」から「どうやって確定申告すれば良いのか」について紹介していきます。

海外転勤で自宅を賃貸にしたときの税金はいくら?

海外転勤でかかる税金の画像

海外転勤を機に、日本国内に所有するマンションや一戸建てを賃貸にする場合、家賃収入はすべて不動産所得となり、所得税の課税対象となります。

不動産所得として課税される金額は、以下の計算式で算出できます。

不動産所得の金額=総収入金額−必要経費

収入金額に計上するもの

収入金額に計上するものは、借主から受け取る以下のお金です。

  • 賃料
  • 駐車場賃料
  • 敷金、礼金、保証金、更新料、承諾料、名義書換料、権利金(返還しないお金)
  • 共益費、管理費、水道光熱費

必要経費に計上するもの

貸主が支払う以下のお金は、必要経費として計上できます。

  • 固定資産税・都市計画税
  • 不動産所得税、登録免許税
  • 物件管理にかかる費用
  • 賃借人募集にかかった広告宣伝費
  • 減価償却費
  • 収入印紙代
  • リフォーム・メンテナンス費用、修繕費
  • 損害保険料
  • マンションの場合に支払う管理費、修繕積立金、駐車場賃料

持ち家を賃貸にしたときにかかる税金【モデルケース】

総収入金額が200万円、必要経費が100万円であった場合に課税される所得税は、以下のとおりです。

200万円−100万円−38万円=62万円 (課税所得金額)
62万円×5%=3.1万円 (所得税)

総収入の200万円から必要経費の100万円を差し引き、さらに基礎控除の38万円を引いた62万円が課税される所得金額になります。

そして課税所得金額に所得税率の5%を乗じた3.1万円が、実際に貸主が納税する所得税です。

また現在は復興特別所得税として、「31,000円×2.1%=651円」も支払わなければなりません。

上記のケースで支払う税金は、31,615円ということです。

海外赴任時の不動産所得を確定申告する方法

海外赴任時の不動産所得を確定申告する方法

1年以上の海外赴任をするときには原則として非居住者になり、国外勤務で得た給与には日本の所得税は課税されません。

ただし海外出向前に住んでいた自宅を賃貸にして家賃収入を得る場合、日本で確定申告し、所得税を納税する義務があります。

また不動産賃貸が赤字で課税所得がないケースであっても、確定申告することで所得税が戻ってくる可能性があるため、確定申告したほうが良いでしょう。

納税管理人を選定する

納税管理人とは、確定申告書の提出や税務署からの書類の受け取り、税金の納付などを海外出向している貸主に代わってする人のことです。

確定申告書は賃貸物件の所在地に提出する必要があるため、海外転勤によって本人が手続きをおこなえない場合、納税代理人を選定しておきます。

納税代理人は個人と法人、どちらでも問題ありません。

納税代理人を選定したら、「所得税の納税管理人の届出書」を所轄の税務署長に提出します。

海外転勤中の不動産所得などの納税手続|所得税|国税庁

翌年の2月16日から3月15日までに確定申告する

不動産所得を得た翌年の2月16日から3月15日までに、納税管理人に確定申告書を提出してもらいます。

納税管理人がおこなわなければならない手続きは煩雑なため、知り合いなどにお願いすると大きな負担をかけてしまいます。

税金について精通している税理士などを、納税管理人として選んだほうが良いでしょう。

海外転勤時の家賃収入の源泉徴収を還付する方法

海外転勤時の家賃収入の源泉徴収を還付する方法

住んでいた自宅を法人に貸すと、賃料の20%が源泉徴収として差し引かれます。

たとえば家賃収入が200万円あった場合、「200万円×20%=40万円」が源泉徴収として賃料から引かれています。

実際に借主の手元に戻ってくるのは、源泉徴収として引かれていた40万円から不動産所得税を差し引いたものです。

家賃収入から源泉徴収された分の還付を受けるためには、確定申告をする必要があります。

賃料から源泉徴収されている場合、しっかりと確定申告をして還付を受けないと、損をしてしまいますので注意してください。

海外出向時に自宅を賃貸にするのは大変

海外出向で自宅を賃貸にするのは大変

海外出向時に自宅を賃貸にするのは、納税管理人を選定して確定申告をおこなったり、物件の管理をしたり、トラブルがあれば対応したりと思った以上に大変です。

自宅を賃貸に出すことには様々なリスクが潜んでいるにもかかわらず、所有者本人が海外にいて、何かあったときにすぐに対応できない状態ではリスクも大きくなります。

持ち家を賃貸にするリスクは、以下のとおりです。

  • 賃借人に家を汚される
  • 借主の自殺や火事など、事件や事故に巻き込まれる可能性がある
  • 赴任期間終了後、自宅に戻りたくても借主がスムーズに退去してくれるとは限らない
  • 海外赴任中に何かトラブルが発生しても対応できない
  • 安定して家賃収入が得られるとは限らない(空き家、家賃滞納のリスク)

赴任期間が4年以上なら売却するのがベター

赴任期間が4年以上になると、賃貸にするリスクは非常に大きくなります。

売却してしまえば海外駐在先で煩わしさを感じることも、修繕費として突然まとまったお金が必要になることも、トラブルに巻き込まれることもありません。

どうしても自宅を手放したくないという人もいるかもしれませんが、赴任期間が4年以上の場合は、売却も選択肢の一つにすることをおすすめします。

賃貸にするか、売却するか判断するためにも一度、査定をして自宅の価値を知っておくことは大切です。

自宅の価値は、不動産一括査定サイトを利用すればすぐに分かります。

不動産一括査定サイトについて紹介している、下記の記事も合わせてご覧ください。

不動産一括査定サイト8社を徹底比較!注意点とデメリットまで解説

不動産一括査定サイト8社を徹底比較しました。この記事では、初心者も安心して利用できる査定サイトの紹介から一括査定のメリット・デメリット、利用する際の注意点まで解説しています。自分に適した査定サイトを見つけることで、不動産を高く売却することができます。

海外赴任で持ち家を貸すときの税金Q&A

住宅ローン控除はどうなる?
住宅ローン控除は、その家に住んでいることが適用条件となっているため、自宅を第三者に貸す場合には適用されません。

ただし海外勤務から帰ってきたときに賃貸を解除して再度住む場合は、必要な手続きをおこなうことで再適用を受けられます。

賃貸に出すときに金融機関に届け出は必要?
海外転勤が決まり、家を賃貸に出す場合、住宅ローンを借り入れている金融機関にその旨を報告する必要があります。

届け出をしておかないと、その家に住んでいないことが金融機関のほうで判明した時点で住宅ローンの一括返済を請求され、一括返済できないと家は競売にかけられることになります。

会社が発行する海外転勤となったことを証明できる書類を用意し、転勤前に「転任の命令などにより住居しなくなる旨の届出書」を金融機関に提出しましょう。

固定資産税は口座振替にしたほうが良い?
海外勤務が決まったら、固定資産税の支払いは銀行からの自動引き落としにしておくと良いでしょう。

納税管理人が代わりに支払うこともできますが、口座振替にしておけば納税管理人に手間をかけずに済みます。

固定資産税の支払いを口座振替にする手続きは、居住する市町村の税務課でおこないます。

支払い時期になったら、必ず口座の残高を確認して支払いが滞ることがないように注意してください。

管理人からの一言「海外赴任時に自宅を賃貸にすることには覚悟が必要」

海外赴任時に自宅を賃貸にすることには、税金がかかる以外にも懸念すべきリスクがたくさんあります。

海外駐在先で煩わしさを感じる人も多く、これから自宅を賃貸にするという人は覚悟が必要です。

賃貸に出す前に、どのような手間とリスクがあるのかしっかりと確認しておきましょう。

下記の記事で自宅を売る、貸す、空き家にする、それぞれのメリットとデメリットについて紹介していますので、参考にしてください。

海外赴任・転勤になったらマンションはどうする?売るべき?貸すべき?

海外赴任のとき購入したマンションはどうする?売却?賃貸?空き家なら電気は必要ない?この記事では海外転勤で持ち家を貸すときの税金や固定資産税の納め方についても紹介しています。

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