今住んでいるマンションに、最期まで暮らしたいと思っている人が多いのではないでしょうか。

しかしマンションの寿命を考えたとき、「このまま住み続けて大丈夫だろうか」、「資産価値のないマンションを子供に残しても迷惑なだけなのではないか」と悩むと思います。

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この記事では、「老後の住まいはどうするのが正解?」から「老後にマンションを売却するときの注意点」について紹介していきます。

老後の住まいはどうするのが正解?判断するポイント

老後の画像

老後も今のマンションに住み続けられるか、それとも売却したほうが良いかは、マンションの寿命と老後資金から判断することができます。

マンションの寿命と平均余命から住み続けられるか判断する

現在の日本人の平均寿命は女性が87.14歳、男性が80.98歳です。

最期までマンションに住み続けられるのか、平均余命とマンションの寿命を照らし合わせてみましょう。

60歳以上の人の平均余命(平成28年)

年齢 男性 女性
60 23.67 28.91
65 19.55 24.38
70 15.72 19.98
75 12.14 15.76
80 8.92 11.82

マンションの平均寿命

国土交通省がまとめた「RC造(コンクリート)の寿命に係る既往の研究例」によると、鉄筋コンクリート造のマンションの平均寿命は50〜150年となっています。

マンションの寿命にはいろいろな見解があり、一概に年数を提示することは難しいようです。

もしも60歳の女性が築年数30年のマンションに平均寿命まで住もうと思うと、マンションは築59年になりますので、マンションによっては劣化で住める状態ではなくなっている可能性があります。

期待耐用年数について-国土交通省

建物の耐震性で判断する

耐震性に問題がないかどうかも、安心して住み続けられるか判断するポイントの一つです。

マンションが大地震などによって被災した場合、その程度に応じて補修や立て直しをしなくてはなりません。

所有者が多いだけにその対策法をまとめるのは大変で、かなり時間がかかってしまうことが予想されます。

補修が終わるまでの間マンションで暮らすことは難しく、売却もできなくなります。

老後にこのようなリスクを抱えないためには、住んでいるマンションが新耐震基準を満たしているかどうかチェックしておきましょう。

新耐震基準を満たしているか

現在は、「震度5まではほとんど被害が起こらないようにし、震度6では建物にある程度の損害が発生しても人命には影響しないような強度の設計をしなければいけない」という新耐震基準が制定されています。

新耐震性基準が制定されたのは1981年で、制定以降に建てられたマンションはこの基準を満たしているので、耐震力のある頑丈なマンションといえます。

問題は、新耐震基準が制定される前に作られた築36年以上のマンションです。

必ずしも耐震力に問題があるわけではありませんが、新耐震基準で作られたマンションよりも耐震性に不安があるケースが多いため、専門家による耐震診断を受けることをおすすめします。

しかしマンションの耐震診断には多額の費用がかかるため、居住者の同意が得られず実現するまでに時間がかかる可能性があります。

マンションの耐震性に安心できないのであれば、住み続けることには常にリスクがつきまとうと考えてください。

老後も快適に住める環境かシミュレーションする

エレベーターがついていなかったり、段差等が多かったりして、高齢者には住みにくいマンションである場合、最期まで住み続けることは容易ではありません。

また高齢になると自動車の運転が難しくなるので、スーパーや病院などが遠いと不便です。

近くに子供が住んでいればまだ良いのですが、頼れる人が近くにいない場合はマンションに住み続けるのは賢明な選択ではないでしょう。

マンションの管理状態をチェックする

マンションの状況には、築年数以上に管理や手入れの仕方が大きく影響します。

定期的に大規模修繕が実施されているか、こまめにメンテナンスされているかなど、マンションの管理状態をチェックしてください。

管理状態の悪いマンションは早いペースで劣化していくため、安心して暮らせる住まいとはいえません。建物の劣化が進む前に売却するのが得策といえます。

維持費を支払っていけるだけの資産があるか

マンションに暮らすためには、固定資産税や管理費、修繕積立金などの費用負担があります。

現在、高齢者世帯の55%は国から受け取る年金のみで生活しており、長生きすればするほど貯金はなくなっていきます。老後破産してしまう高齢者も珍しくありません。

老後資金が潤沢にあれば問題ありませんが、資金面に不安が残るのであれば買い手がつくうちにマンションを売却してコスト削減、資金確保するのが賢明です。

資産価値が残るかどうか

立地が良いなどの理由から資産価値が下がる心配がない場合は、マンションに住み続けても良いと思います。

一方で住み続けると将来、資産価値がなくなる可能性があるマンションは、残された人が困らないよう買い手がつくうちに売却したほうが良いでしょう。

これまで高齢者がマンションを所有し続けるケースが多く、その結果、空き家問題が加速しているという事実があるからです。

資産価値のないマンションは売ろうとしても売れないため、空き家のままにしておくしかなくなってしまいます。

子供に固定資産税や管理費などを負担させることになるという、親からすると不本意な結果を招きかねませんので、資産価値がなくなるであろうマンションは早めに売却したほうが良いです。

老後・定年前に自宅マンションを売却したほうが良いケース

老後・定年前にマンションを売却したほうが良いケース

老後・定年前にマンションを売却したほうが良いのは、以下のケースです。

  • 平均余命よりもマンションの寿命のほうが短い場合
  • 建物の耐震性に不安がある場合
  • 生活の快適さに問題がある場合
  • マンションの管理状態が悪い場合
  • 資金面に不安がある場合

老後あるいはリタイアを目前にして、マンションを売却することに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、国土交通省の調べによると、持ち家から住み替える人が最も多い年齢は60歳以上です。

データ元:平成28年度住宅市場動向調査報告書

老後を視野に入れて住み替えを実施する人は、決して少なくないことが分かります。

上述したマンションを売却したほうが良いケースに当てはまっている場合は、将来の生活に不安を残さないためにも、残された人への負担を軽くするためにも、身辺整理の一つとしてマンションは売却しましょう。

老後の住み替え資金を確保するためにマンションを売却する

一般的に、築年数が経過すればするほどマンションの価値は下落していきます。

マンションの価値がゼロになる前に売却すれば、売却代金を老後資金に充てることができます。

マンションを財産として子供に遺してあげたいという人も多いと思いますが、子供がその家を必要とするとは限りません。

資産価値がなくて売りたくても売れないような不動産を残されても、子供は困るだけです。

買い手がつくうちに売却しておけば老後資金に充当できますし、万が一の場合も子供にはお金で残せます。

定年後の住み替えにはどんな選択肢がある?

定年後の住み替えにはどんな選択肢がある?

定年後にマンションを売却して住み替えを検討する場合、以下の選択肢があります。

  • シニア向け分譲マンション
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • ケア付き高齢者住宅
  • 住宅型有料老人ホーム
  • バリアフリー対応の賃貸マンション
  • 築浅中古戸建住宅

シニア向け分譲マンションやサービス付き高齢者向け住宅など、元気な高齢者のための住宅に住み替えるという選択肢があります。

元気なときは自由度の高い生活を送ることができ、介護が必要になったときには生活サポートが受けられる安心があるので、現在とても人気のある物件です。

これからどんどん高齢者社会が進行していくため、高齢者向けの住宅は需要があり、所有者が他界してしまったときも処分に困ることはありません。

賃貸マンションに移り住む場合は、バリアフリーのマンションにしておくと万が一介護状態になってしまったときにも対応できるのでおすすめです。

また築浅中古戸建住宅は比較的安く購入でき、相続が発生したときも問題になりにくいというメリットがあります。

分譲マンションと違って建て替えがスムーズにおこなえますし、建物が老朽化して売れない場合も更地にして売却できるからです。

自分や残される人にとって、最善な方法は何か考えてみてください。

老後の住まいの間取りはシンプルがベスト

間取りの画像

老後の住まいは、シンプルで動きやすい間取りを選びましょう。

間取りがシンプルになると自然と段差が減り、廊下なども広くなるので、転んで怪我をする危険性を減らすことができます。

車椅子生活になったときのことも考え、玄関や廊下は広いほうがベストです。

老後にゆとりのある生活を送るためには、シンプルな間取りの家に住み替えることをおすすめします。

老後にマンションを売却するときの注意点

老後にマンションを売却するときの注意点

老後にマンションを売却するときの注意点は、「終の住まい」は元気なうちに考えるということと、体力があるうちに引っ越すということです。

「終の住まい」は元気なうちに考える

人生の最期を迎える「終の住まい」については、元気なうちに考えましょう。

老後に限ったことではありませんが、人生は何が起こるかわかりません。

「まだ元気だから大丈夫」と考えるのではなく、元気なうちに動き出すことが大切です。

何かあってからでは、体力のいるマンション売却や住まいの変更は難しく、子供たちへの負担も大きくなります。

仮に認知症になってしまった場合、認知症になった人が所有しているマンションは売却できなくなるため、子供は親の治療費や老人ホームなどの費用とは別に、マンションの維持費も支払っていかなければなりません。

認知症になってしまうとマンション売却ができなくなる理由については、下記の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

認知症になると不動産売却できない?親の不動産を売る方法

認知証になった親の不動産を売却するにはどうすればよいのでしょうか。この記事では、後見人が不動産取引する方法について紹介しています。司法書士による売主の意思確認ができない場合、売買契約は無効になります。診断書をもらい裁判所の許可を得たうえで不動産売買しましょう。

引越しは体力に余裕のある70歳くらいまでにおこなう

マンション売却は、遅くても体力に余裕のある70歳くらいまでに実行することをおすすめします。

介護が必要な状態になってからでは、片付けも引越しも自分ひとりでおこなえなくなるからです。

住まいについても選択肢がなくなり、家族が決めた自分の希望と合わない場所で暮らすことになってしまいます。

老後の生活についてはなるべく早く考え出し、住み替えるタイミングを逃してしまう前に動き出すことが重要です。

老後生活について子供と話し合う

老後あるいはリタイア直前にマンションを売却するときは、マンションを売却する理由や希望する老後生活について、子供と話す機会を設けましょう。

高齢者がマンションを所有することのリスクを知らない場合、「今さら売却しなくてもいいのではないか」と反対される可能性があるからです。

高齢者住宅などを子供と一緒に見学するのも、希望する老後生活について家族間で共有する良い機会になると思います。

管理人からの一言「老後の住まいについては早めに考え出すことが重要」

老後の住まいについては早めに考え、元気なうちに行動することが重要です。

死ぬ準備をしているようで嫌だ、という人もいるかもしれませんが、老後の住まいについて考えるのは残りの人生をより豊かに暮らすことにも役立ちます。

自分が快適に暮らせるために、残された家族に迷惑をかけないために、老後の住まいについては早めに考え出しましょう。

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