売却した実家マンション

「マンション売却の経験がある人が周りにいない」「リアルな売却体験談が知りたい」という人も多いのではないでしょうか。

マンション売却は、成功と失敗がはっきり分かれます。

そして、圧倒的に失敗する人が多いのが実情です。

これまで3回のマンション売却経験のある管理人が、今回は実家の売却をすることになりましたので、その様子をレポートしていきます。

キャラ

気になる売却金額にフォーカスしつつ、実際の査定書や不動産業者の対応などを公開していきますので、これからマンションを売却する人はぜひ参考にしてください。

実家のマンションを売却したときの体験談を紹介

売却した実家マンション

今回、実家を売却することになったきっかけは、祖母が年齢的に一人で住むのが難しくなり、両親が一緒に住むことになったためです。

両親はすでに祖母の家に引っ越していたため、現在は空き家になっています。

売却することになった実家のマンションの基本情報は、以下のとおりです。

実家のマンションの基本情報

所在地 愛知県の田舎
現在の状況 空き家
間取り 3LDK
築年数 築23年
専有面積 22.27坪(73.64㎡)

築23年というと一般的に古いイメージを持たれる築年数ですが、これまでに中古で購入した築25年のマンションを売却した経験もありますし、やり方次第で必ず買い手がつくという手応えはあります。

では、まずはいくらで売れるかポータルサイトを使って調べていきます。

いきなり不動産業者に相談にいくと、わざと高い査定額を提示する業者に騙されてしまいかねませんので、あらかじめ相場価格を把握しておくことは非常に大切です。

公益社団法人の全日本不動産協会のホームページにも、以下のように記載されています。

不動産会社へ相談する前に、まずは自分で情報収集してみましょう。
自分で情報を集めることで、ある程度の価格イメージをもつことが大切です。

他業者にいかないように売主をその気にさせ、あとから売りやすいように値下げを強要するという手口に引っかからないためには、情報収集が必須になります。

悪徳業者のカモにならないように注意しましょう。

まずは相場を確認することが悪質な業者に騙されないためのポイント

不動産情報サイトであるスーモで、実家のマンション周辺の相場価格を調べます。

本来は売る立場ですが、「買う」という項目から売却するマンションの周辺にある物件や、類似する物件がいくらで売り出されているか見ていきます。
相場の調べ方の説明図

今回は東海版のサイトを見ているので、こんな感じでエリアの選択がでてきます。

相場の調べ方の説明図

売却物件がある愛知県を選択すると、さらに詳しく情報を入力する画面がでてきますので、条件を入力します。

相場の調べ方の説明図

都会なら、条件を細かく指定して探すと良いでしょう。

田舎の場合は、周辺に売りに出ている物件がなかったり、類似する物件が見つからない場合があります。

その場合は、条件をゆるめて検索してください。

今回のケースでも、実家の周辺に参考になる物件が少なかったため、エリアを広げて検索しました。

ピックアップした類似物件の情報をまとめると、以下のようになります。

築年数 間取り 専有面積 売り出し価格
事例1 築27年 3LDK 75.28㎡ 1,180万円
事例2 築20年 3LDK 75.09㎡ 1,650万円
事例3 築22年 3LDK 70.19㎡ 1,100万円

実家と同じ3LDKのマンションで、築年数や場所が近い物件を選びました。

上記の結果から、相場価格を推測します。

類似物件から相場価格を推測
  • 事例1より専有面積は狭いが築年数が浅いため、金額は高くなる
  • 事例2より専有面積が狭く築年数も古いため、金額は安くなる
  • 事例3と実家は築年数がほぼ同じだが、事例1を見るとこの売り出し価格は安すぎる

ポータルサイトから相場価格を把握するときに注意しなければならないことが、あくまでも売り出し価格であり、実際に売れた金額ではないということです。

早く売りたくて値段を下げて売っている人もいれば、高値売却のチャンスを狙ってわざと実際の価値より高く値段設定している人もいます。

調べた相場価格に固執しすぎるのもよくありませんので、あくまでも参考程度にとどめましょう。

正しく相場価格を推測できているか不安になるかも知れませんが、ここで算出する相場価格はだいたいで大丈夫です。

今回は、1,200万円〜1,600万円が実家マンションの相場価格と推測しました。

不動産一括査定サイトを利用して見積もり依頼すると効率的

一括査定サイトを利用して見積もり依頼

だいたいの相場価格がわかったら、不動産業者に査定してもらいます。

このとき不動産一括査定サイトを利用すると、効率的かつしつこい勧誘を受けなくて済みます。

不動産一括査定サイトとは、ネット上でマンションの基本情報を入力するだけで物件にぴったりの不動産業者を紹介してもらえ、査定依頼までできる便利ツールです。

不動産一括査定の仕組みを説明した図

一括査定サイトの運営者が不動産業者と提携し、利用者にぴったりの業者をピックアップしてくれる仕組みになっています。

最近では本などでも紹介されていますし、これまでの経験から一括査定サイトを利用するのがベストであるという結論に至りました。

一括査定サイトを利用しなかったときは、何度も不動産業者に足を運ばなければならなかったり、いざ相談にいってみると他の業者にいかないように必死に勧誘してきたり、不快な思いをすることも少なくありませんでした。

「一括査定サイトを利用するとしつこい営業電話がかかってくる」というイメージを持たれている人もいるかもしれませんが、実際のところは全く逆です。

サイト運営者が、利用者からのクレームが多い業者は提携を外すという厳しい姿勢で運営しているため、多くの人が懸念するしつこい営業はありません。

実際に、管理人が利用したときも営業電話がしつこくかかってくることはありませんでした。

不動産一括査定サイト大手12社を徹底比較!おすすめサイトから選び方まで解説

不動産一括査定サイトを利用すれば、物件がいくらで売却できるか効率的に調べられるだけでなく、質の良い不動産会社にも出会えます。できるだけ好条件で売るためには、サイト選びが重要。不動産のプロである管理人が、おすすめのサイトと選び方のポイントを解説していきます。

12,392view

物件情報の入力

今回は、不動産一括査定サイトの中でも不動産業者との提携数が多く、評判の良いイエウールを利用して査定依頼しました。

まずは住所や面積、間取りなど、マンションの基本情報を入力していきます。

不動産一括査定サイトの使い方の説明図

査定する前に不動産業者が調べ直してくれるため、おおよそで構いません。

個人情報の入力

物件情報が入力できると、次に個人情報を入力する画面が出てきます。

不動産一括査定サイトの使い方の説明図

「センターに問い合わせている」と記載されており、利用者が個人情報を入力している間に、物件に合った不動産業者をピックアップしていることが分かります。

訪問査定と机上査定を選択する画面が出てきたので、今回はとりあえず机上査定で依頼しました。

不動産一括査定サイトの使い方の説明図

訪問査定…実際にマンションの室内を業者に見せて査定してもらう方法
机上査定…室内を見せずに、物件情報のみで見積もりを出してもらう方法

紹介された査定依頼先は2社

個人情報の入力が終わると、すぐに不動産業者を選択する画面が表示されます。

不動産一括査定サイトの使い方の説明図

紹介された不動産業者は、積和不動産中部株式会社と住友林業ホームサービス株式会社の2社でした。

イエウールは最大6社に同時査定できるため、依頼先が2社であることに最初はがっかりしましたが、田舎の物件は取り扱ってくれない業者も多いため妥当な結果でしょう。

実際のところ、実家近くに不動産業者がない地域のため、仕方がありません。

田舎であっても、しっかりと紹介してくれるあたりは、さすが提携数が多いだけあるなという印象です。

需要の高い物件であれば、もっとたくさんの不動産業者がピックアップされると思います。

査定依頼は完了!結果を待つ

イエウールから紹介された2社に査定依頼をして、結果を待ちます。

査定依頼してからすぐに、イエウールからメールが届きました。

不動産一括査定サイトから送られてきたメール画面

ここからはイエウールではなく、不動産業者とのやりとりになります。

何分で査定依頼できるか時間を計っていたのですが、ここでレポートするために入力画像を保存しながら進めても2分程度で終わりました。

パソコン操作に慣れている人であれば1分程度、慣れていない人でも簡単なので3分程度あれば完了すると思います。

気になる査定結果は?不動産会社とのやり取りを公開

イエウールを利用したのが朝の9時頃だったのですが、2時間後の11時に一社目から連絡がありました。

査定依頼した日がちょうど事務所が休みの日だったらしく、本社の人からの連絡でした。

不動産会社Aとの電話のやりとり

不動産会社A:「この度は、査定依頼いただきありがとうございます。

今回は机上査定を希望されているとのことでしたが、どうしても大まかな概算になってしまうことをご了承ください。

室内を拝見させていただけると、より正確な査定額を算出できるのですが、見させていただくことは難しいでしょうか。」

管理人:「売却する物件の近くに住んでいないため、難しいです。」

不動産会社A:「では、ご両親のどちらかに立ち会ってもらうことはできませんか?」

管理人:「両親もすでに引っ越していて、遠方にいるため難しいです。」

不動産会社A:「わかりました。

では、外から見させてもらって、見積もりを出させていただきますので宜しくお願いします。」

室内が見たいということでしたが、今回は断りました。

文面にすると少ししつこく訪問査定を勧められた感じになってしまいましたが、全くそんなことはありません。

できるだけ精度の高い査定額を提示するためには、物件の細かい条件を確認したいと思うのは当然です。

むしろすぐに対応する誠実さと、熱心さを感じました。

査定依頼から5日後に査定結果が届いた

不動産査定結果の封筒

査定依頼した翌日に、今度は担当者から直接、週末に査定結果を郵送するという連絡が入りました。

そして見積もり依頼から5日後、しっかりと査定結果が届きました。

不動産価格査定報告書の内容

不動産価格査定報告書に記載されていた内容は、以下のとおりです。

  • 実家の地図
  • 登記情報について
  • 対象マンションの概要
  • 対象マンションの位置図
  • 事例マンションの位置図
  • 対象マンションの標準価格
  • 対象マンションの査定価格
  • 事例マンションとの格差比較表
  • 個別格差一覧表(階数や方角など)
  • 都道府県別価格推移グラフ
  • 駅別価格推移グラフ
  • マンションの分譲時のカタログ

査定依頼の画面では簡単な情報しか入力しなかったにもかかわらず、しっかりと資料を集めて査定してくれました。

気になる査定結果は、14,740,000円です。

不動産査定結果

マンションは査定金額から5〜8%上乗せして売り出すのが一般的なため、だいたい15,477,000円〜15,919,200円が売出価格の目安になります。

根拠となる事例もしっかりと記載されていましたし、推定していた相場価格1,200万円〜1600万円の範囲内のため、妥当な金額だと思います。

見積もりが長期・中期・短期と分かれているのは、売却する期間によって金額が変わるためです。

マンションは長く売りに出せば高く売れる傾向にありますし、早く売却したいのであれば金額を下げる必要があります。

中期というのが、だいたい3ヶ月です。

金額と期間のどちらを優先させるのか、状況に合わせて選択してください。

実家マンションを査定した感想

実家マンションを査定した感想

今回、査定してもらった不動産業者は当たりでした。

しつこい勧誘はありませんでしたし、電話対応は丁寧で誠実。

査定金額と一緒に、だいたいの費用についても記載されており、親切だと感じました。

とても気に入ったため、訪問査定もしてもらって具体的に話を進めていきたいと思います。

もう一社からの査定結果はまだ届いていないため届き次第、紹介しますが、今回は迅速に対応してくれた不動産会社Aとの契約が有力です。

管理人はこれまでの経験から良質な不動産業者かどうかが分かりますが、はじめて売却するという人は、必ず何社かを比べて判断してください。

何社かの不動産会社とやりとりをすると、良い不動産業者とそうでない業者が判別できるようになります。

管理人からの一言「イエウールを利用して正解」

今回イエウールを利用して、正解でした。

田舎にもかかわらず不動産業者を紹介してもらえたこと、厳しい審査をして提携会社を選んでいると公言するだけあって良質な不動産業者であったことが理由です。

査定額を比較するために近所の不動産業者にも査定してもらったのですが、一括査定のイエウールで出してもらった価格より290万円も低い11,840,000円でした。

イエウールなら、その地域で評判の不動産業者がわからなくても、地元の情報を豊富に持つ優秀な会社を紹介してもらえます。