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相続や転勤などにより、売却したい不動産が遠方にある人へ。

  • どうやって売却すれば良い?
  • 現地には何度足を運ぶの?
  • 契約に立ち会えない場合どうすればいい?

通常の売却以上に、疑問や不安があると思います。

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この記事では、「遠方にある不動産を売却する流れ」から「注意すべき点」について紹介していきます。

遠方にある不動産を売却する方法

遠方にある不動産の画像

通常、不動産を売却する際、売買契約時や決済時には売主本人が立ち会うのが基本です。

しかし遠方にいると、仕事などの都合によって本人が出向くのは難しい場合も多いでしょう。

売主本人が売買契約や決済にどうしても立ち会えない場合の売却方法は、以下のとおりです。

  • 持ち回り契約で売買契約を結ぶ
  • 妻や親戚などに代理人になってもらう
  • 司法書士に依頼する

それぞれどのように売却手続きをおこなうのか、具体的に解説していきます。

持ち回り契約で売買契約を結ぶ

遠方にある不動産の売却で、買主と売主が集まるのが難しい場合、持ち回り契約で売買契約を結ぶことができます。

【持ち回り契約とは】
不動産業者が直接、契約書を持って売主と買主の元に出向くか、郵送のいずれかで買主と売主から署名・捺印をもらい、売買契約を成立させる方法

わざわざ現地に出向かずに売買契約を結べるため、遠隔地にある不動産を売却する人は利用するケースがほとんどです。

ただし通常の契約よりも、相手の気持ちが変わってしまったり、売主と買主の認識にズレが生じたりするリスクが高くなりますので注意してください。

持ち回り契約をおこなう場合、信頼できる不動産業者かどうかが非常に重要になります。

買主と顔を合わせずに売買契約を結ぶため、不動産業者が相手方に物件のデメリットをしっかりと説明しているか曖昧になってしまうからです。

契約を成立させたいがために、買主にとって不利益となる事柄を隠す不動産業者もいるため、注意が必要です。

信頼できる不動産業者選びについては、下記の記事で詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。

【2019年最新版】マンション売却に強いおすすめの不動産会社|プロ目線で選び方を解説

マンション売却に強いおすすめの不動産会社をランキング形式で紹介しています。元営業マンの管理人が、失敗しない選び方についても解説。仲介業者選びによって不動産が高く売れるかどうか決まりますので、契約する前にぜひ参考にしてください。

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妻や親戚などに代理人になってもらう

妻や親戚などを代理人に立て、売買契約時や決済時に代わりに立ち会ってもらうという方法で遠方の不動産を売却することもできます。

その際、委任状などの必要書類を完璧に揃えて持っていくという点に気をつけてください。

忘れ物があっても、遠方であることや本人ではないことからすぐに対処できず、売買契約や決済が延期になってしまう恐れがあります。

買主や不動産会社に迷惑をかけてしまいますし、最悪の場合、買主から損害賠償を請求される可能性があります。

代理人が再度足を運ぶ手間も増えますので、しっかりと準備を整えて代理をお願いすることが大切です。

司法書士による本人確認が必要

代理人が契約に立会う場合、司法書士によって売主の本人確認がおこなわれます。

所有権移転登記をする上で、この手続きをしないと、司法書士は不法行為となってしまうからです。

そして本人が現地にいけないのですから、司法書士が出張して本人確認をおこなうことになります。

司法書士に支払う出張料等の費用が余分にかかりますので、注意してください。

費用を節約したければ、決済時にはできるだけ売主本人が出向くことができるように調整しましょう。

司法書士が本人確認を怠ったことが不法行為に当たるとされた事例|東京地判

司法書士に依頼する

司法書士に委任状を託して物件引渡し時に代理出席してもらうという方法でも、遠方の不動産を売却することは可能です。

不動産売却の手続きに慣れている司法書士なら、安心して任せられるでしょう。

また相続した不動産の場合は、司法書士に売却してもらうことで相続人同士でトラブルになるリスクが少なくなる利点があります。

代表者を決めて不動産売却する場合、どうしてもやり方や売却金額に不満を抱く人がでてきます。

司法書士に依頼すれば、揉め事にならずに、公平に売却代金を分配できます。

ただし司法書士に代理出席を依頼すると、費用がかさむという点には注意が必要です。

不動産を売却し、お金に変えて遺産を分ける換価分割について、下記の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

換価分割で遺産相続を分ける前に知っておきたい全知識を徹底解説!

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遠方の不動産を売却する流れ

遠方の不動産を売却する流れ

遠方にある不動産を売却する流れは、以下のとおりです。

  1. 不動産を査定する
  2. 不動産会社を選んで媒介契約を結ぶ
  3. 売却活動をおこなう
  4. 不動産売買契約書を郵送してもらう
  5. 売主本人、代理人、司法書士のいずれかが決済・物件引渡しに立会う

マンション売却の全体的な流れについては、下記の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

マンション売却の流れ|売る時の注意点や税金まで徹底解説!【3分で分かる動画つき】

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不動産を査定する

売却する物件を不動産会社に査定してもらい、いくらで売れるか把握します。

土地勘があり、その地域で物件を探している買主のストックを持っている、現地の不動産会社に査定依頼するのがポイントです。

わざわざ現地に出向いて不動産会社の事務所を回るのは大変なので、遠方からでも現地の会社にまとめて査定依頼できる一括査定サイトを利用すると良いでしょう。

一括査定サイトなら、ネット上で物件情報を入力するだけで、物件に合った不動産会社に簡単に査定依頼できます。

室内を見せるとなると鍵が必要になりますので、まずは簡易的な方法で査定する机上査定を選択することをおすすめします。

不動産一括査定サイトの操作の説明図

査定額や営業マンの態度などを比較し、信頼できる不動産会社をピックアップしてから、訪問査定へ進むと良いでしょう。

全国の不動産に対応している一括査定サイトのイエウールなら、遠隔地でも問題なく査定依頼できます。

管理人もよく利用していますが、しつこい勧誘がないので、いくらで売れるか調べるだけでも気軽に利用できます。

不動産会社を選んで媒介契約を結ぶ

不動産会社が何社かピックアップできたら、鍵を送って訪問査定してもらいます。

鍵を送るのは気が引けるかもしれませんが、現地に出向くのが難しければ仕方ありません。

話しを聞いたり、ホームページを見たりして、信頼できる会社かどうかしっかりと判断したうえで、訪問査定をお願いしましょう。

現地に出向くことができるのであれば、机上査定でピックアップした不動産会社を順番に回って直接、話しを聞いてみると良いと思います。

訪問査定をした結果で、任せられると思った不動産会社と媒介契約を結んでください。

媒介契約の手続きは、わざわざ現地にいかなくても郵送でおこなうことができます。

売却活動をおこなう

不動産会社と媒介契約を結んだら、不動産会社によって売却活動がおこなわれます。

遠方にいると不動産会社の動きが把握しづらいため、不動産会社から受け取る営業活動報告書が非常に重要になります。

営業活動報告書を見れば、不動産会社がどのような販売活動をおこなっているか、買主からの反響はあるかなど、自分の不動産が置かれている状況を把握できます。

不動産会社にやる気があるかどうかも、営業活動報告書を見れば分かります。

毎回同じような内容の活動報告書を送ってくる不動産会社は、報告義務を果たしているだけで、熱心とはいえません。

営業活動報告書のチェックポイントについて詳しく知りたい人は、下記の記事も合わせてご覧ください。

不動産業者から受け取る営業活動報告書のチェックポイントを解説!

不動産業者は売主に対して定期的に営業活動報告書を提出する義務があります。この記事では、業務報告書のチェクポイントについて紹介しています。専任媒介の報告義務に違反したり、業務処理状況報告書の内容が代わり映えしない会社は早めに見切りをつけましょう。

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不動産売買契約書を郵送してもらう

現地にいって買主と顔を合わせて売買契約を結ぶのが難しければ、不動産会社に売買契約書を郵送してもらって契約を締結します。

売買契約書は専門用語が多用されているため、素人が内容を理解するのは困難です。

売買契約書の内容を理解しないまま契約を締結させてしまうと後からトラブルになる可能性がありますので、電話などで不動産会社にしっかりと説明してもらったうえで署名・捺印しましょう。

売主本人、代理人、司法書士のいずれかが決済・物件引渡しに立会う

買主と売買契約を結んだら、いよいよ決済・物件の引渡しをおこないます。

上述した通り、決済時には売主本人が立会うのがベストです。

どうしても売主本人が立会うのが難しければ、妻や親戚に代理人になってもらうか、司法書士に代理出席を依頼しましょう。

遠方にある不動産を売却するときの注意点

遠方にある不動産を売却するときの注意点

遠方にある不動産を売却する際、以下の点に注意してください。

悪徳不動産業者に売却依頼しない

遠方にある不動産の売却を成功させるためには、信頼できる不動産業者選びが大切です。

悪徳不動産業者に売却依頼してしまうことがないよう、必ず複数社を比較しましょう。

遠方から現地の不動産会社を比べるのは難しいと思われるかもしれませんが、上述したとおり、最近では不動産一括査定サイトが普及していますので、簡単に比較することができます。

不動産業者の力によって売却が成功するかどうか決まるといっても過言ではありませんので、時間がなくても、業者選びは慎重におこなうべきです。

売主が現地にいかなくても安心して売却を任せられる、信頼できる不動産会社を見つけましょう。

悪徳不動産業者が排除されているイエウールなら安心

不動産一括査定サイトの操作画面

不動産会社を厳選し、悪徳不動産業者は排除している一括査定サイトのイエウールなら、遠方にある不動産を任せられる会社と必ず出会えます。

不動産会社とは専任媒介契約を結ぶ

遠方にある不動産を売却する場合、不動産会社とは一般媒介契約ではなく、専任媒介契約を結びましょう。

なぜなら一般媒介契約では、不動産会社が売主に対して営業報告をする義務がないからです。

遠方にいると、不動産会社の動きや売却状況が把握しづらいため、営業報告書は非常に重要になります。

営業報告が義務づけられていて、確実に報告してもらえる専任媒介契約を選択するのが賢明です。

管理人からの一言「遠方にある不動産の売却は現地の不動産業者に売却依頼する」

遠方にある不動産の売却は、現地の不動産会社に売却してもらいましょう。

その物件の良さをよく分かっていない不動産業者に売却依頼しても、高く売ることができないからです。

不動産一括査定サイトを利用すれば、現地の不動産会社を簡単に比較することができます。

遠方だからといって、高く売ることを諦めないでください。

イエウールで一括査定したら310万も高くなった

管理人がイエウールで自宅マンションを一括査定したところ、街の不動産会社より310万円も高い査定価格をだしてもらえました。

イエウールはクレームに厳しい会社なので、不動産業者からしつこい営業電話がかかってくることはありません。

物件情報を入力するだけの簡単手続きで、すぐに売却相場が分かる手軽さも好評です。