新しく家を買う場合に、マンションと一戸建てどっちが良いのか迷う人も多いのではないでしょうか。

「マンションと一戸建て、購入するならどっちが良いのか」というのは、家を買うときの永遠のテーマです。

最終的には、購入者の好みやライフスタイルに合ったほうを選ぶことになりますが、どのような観点で比較すれば良いのか分からない、という人も少なくありません。

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この記事では、マンションと一戸建てを維持費や資産価値、売りやすさなど多面的視点で比較していますので、どっちを購入するか決める際の判断材料にしてください。

マンションと一戸建ての維持費(固定資産税・管理費・修繕積立金)を比較

マンションと一戸建ての画像

では、まずマンションと一戸建てにかかる維持費を比較してみましょう。

マンション 一戸建て
固定資産税 高い 安い
管理費 あり なし
修繕積立金 あり なし
建物のメンテナンス費用 なし あり
駐車場代 あり なし

固定資産税は一戸建てよりマンションのほうが2倍近く高い

一戸建てよりもマンションのほうが、将来的に支払う固定資産税額は高く、その差はなんと2倍近くにもなります。

固定資産税は物件の価値に対して毎年、課税される税金で、時間の経過とともに下がる物件の価値に伴い、固定資産税も安くなっていきます。

物件の価値は建物の耐用年数によって下がり方に差が生じるのですが、一戸建ての耐用年数は22年、マンションの耐用年数は47年で設定されているため、マンションのほうが下がり方がゆるやかで、結果的に固定資産税が高い時期が長くなります。

耐用年数(建物・建物附属設備)|国税庁

マンションは管理費・修繕積立金、一戸建てはメンテナンス費用が必要

マンションに住む場合、毎月、管理費と修繕積立金、また駐車場代を支払うことになります。

一方で、一戸建ての場合、管理費と修繕積立金、駐車場代はかかりませんが、定期的におこなう建物のメンテナンス費用が必要になります。

30年間住んだと仮定し、それぞれの金額を比較してみます。

マンションに住んだ場合

実際には、地域や築年数によって金額が異なりますが、今回は以下のモデルケースで計算します。

  • 管理費…12,000円
  • 修繕積立金…8,000円
  • 駐車場代…9,000円
(12,000円+8,000円+9,000円)×12ヶ月×30年=10,440,000円

一戸建てに住んだ場合

一戸建ての場合、所有者が自由にメンテナンスの頻度や範囲を決めることができるため、どこまでメンテナンスするかによって費用は異なります。

また、マンションでも同様にメンテナンスが必要な、キッチンの交換やクロスの張替えなどの費用は含めません。

今回は、以下のモデルケースで計算します。

  • 外壁・屋根の塗装…300万円(10年に一度、100万円かけてメンテナンスした場合)
  • シャッター交換…20万円
  • シロアリ対策…120万円(5年に一度、20万円かけて対策した場合)
  • サッシのコーキング…100万円
  • 庭の剪定…60万円(10万円×年2回)
300万円 + 20万円 + 120万円 + 100万円 + 60万円 = 600万円

メンテナンス費用は一戸建てのほうが安い

マンションと一戸建てを比較した結果、一戸建てのメンテナンス費用のほうが安いことがわかります。

また一戸建ての場合、自己責任にはなりますが、必ずしも定期的にメンテナンスをする必要はなく、あくまでも自分のタイミングでメンテンスできるので、費用をコントロールしやすいという側面もあります。

管理費等を支払うだけで、実際の管理は管理会社に任せておけば良いマンションのほうが気楽、という人も少なくありませんが、30年間にかかる維持費に約400万円の差が生じるということも考慮しましょう。

マンションと一戸建ての将来的な資産価値を比較

マンションと一戸建ての将来的な資産価値を比較

マンションと一戸建て、それぞれの将来的な資産価値を比較してみます。

資産価値とは何のことかというと、売却可能な価格を指します。

上述で物件の価値は耐用年数と関係があると説明しましたが、耐用年数によって計算した物件の価値と売却金額は、必ずしもイコールではありませんので注意してください。

今回は、東日本不動産流通機構が発表している「首都圏の不動産流通市場の動向」を参考に、マンションと一戸建てそれぞれの売却価格を築年数ごとに比べてみます。

マンション 一戸建て
5年後 4,895万円 3,764万円
10年後 4,243万円 3,633万円
20年後 3,159万円 3,346万円
30年後 1,670万 2,606万円

上記の表を見てみると、築浅のときはマンションのほうが資産価値が高く、築20年以上になると一戸建てのほうが高くなることが分かります。

老後のことまで考えるなら一戸建て

一戸建ての場合、建物が古くなって価値がゼロになっても土地が残るため、築20年を超えると資産価値の減少はゆるやかになります。

もしも将来、売却することになったとしても、一戸建てであれば更地にして売却すれば買い手は現れますが、資産価値がなくなったマンションにはなかなか買い手が現れず、建て替えも難しいため、深刻な問題になりかねません。

老後の住宅問題のことまで考えるのであれば、マンションよりも一戸建てのほうが良いでしょう。

マンションに住んだ場合の老後の住宅問題について詳しく知りたい人は、下記の記事も合わせてご覧ください。

老後の住まいはどうする?マンションに住み続ける?売却するべき?

老後の住まいについて考えた時、マンションに住み続けていいのか不安になると思います。自宅は売却してシニアマンションなどに住み替えるべきか、住まいの間取りはどんなものが良いのか、資金はどうするのかなど、定年後の住み替えについて紹介しています。

10年以内に売却する予定があるならマンション

もしも10年以内に売却する予定があるなら、一戸建てよりもマンションのほうが良いと思います。

上記の表からわかるとおり、売却価格の推移を10年間で見た場合、一戸建てよりもマンションのほうが資産価値の下がり方がゆるやかだからです。

将来的な資産価値の観点からいうと、老後まで住むつもりであれば一戸建て、10年以内に売却する予定があるのであればマンションを選ぶことをおすすめします。

立地の良さが資産価値につながる

上述したとおり、長い目でみれば、マンションよりも一戸建てのほうが資産価値は高いといえます。

ただし資産価値は様々な要因によって、大きく影響されるということを忘れてはいけません。

特に、立地の良し悪しは資産価値に直接的に影響を与えます。

立地の良否という点でみれば、駅の近くなどの好立地にしか建てられないマンションのほうが圧倒的に有利です。

立地条件が良い場所にあるマンションは築年数が経過しても需要があるため、資産価値はあまり下がりません。

立地条件が全く同じと仮定すれば、一戸建てのほうが資産価値は高くりますが、好立地のマンションであれば築年数が経過しても資産価値は保たれます。

マンションと一戸建ての物件価格を比較

マンションと一戸建ての物件価格を比較

国土交通省の調査結果をもとに、マンションと一戸建ての物件価格を比較してみます。

マンション 一戸建て
購入額 3,400.1万円 3,781.5万円

マンションよりも一戸建てのほうが、380万円ほど購入時の負担が大きいことがわかります。

マンションは立地が良く敷地が広いので土地自体の値段は高額ですが、ひとつの土地に何百世帯も住むため、1世帯あたりの負担額は少なくなります。

用意できる頭金や年収によって、一戸建てを購入するのは難しいという人もいると思います。

上述で紹介した維持費等も考慮しつつ、購入可能なラインはいくらか検討してみてください。

マンションと一戸建ての売りやすさを比較

マンションと一戸建ての売りやすさを比較

マンションは多くの人に好まれるデザインや間取りで作られているため、当然ながら需要は高いといえます。

一方、一戸建ては住んでいる人の個性が強く反映された作りになっているため、万人受けしません。

多くの人に好まれるマンションのほうが売りやすいといえるでしょう。

ただし個性のある物件が売れないというわけではなく、あくまでもそのような傾向があるということです。

マンションと一戸建ての住みやすさ(防犯面・間取り・日当たり)を比較

マンションと一戸建ての住みやすさ(防犯面・間取り・日当たり)を比較

次に、マンションと一戸建ての住みやすさを下記の観点から比較してみます。

  • 防犯面は安心できるか
  • 住みやすい間取りになっているか
  • 日当たりや眺望は良いか
  • 自由度の高さ

防犯面はマンションのほうが安心

防犯面は、一戸建てよりもマンションのほうが安心であるといえます。

高層階になれば窓から空き巣が入る心配はありませんし、オートロックや防犯カメラ、管理人が常駐していることによって犯罪を防止できるからです。

一戸建ては、侵入のしやすさから空き巣に入られるリスクが高く、セキュリティレベルにも限界があります。

女性や子どもだけで過ごす時間が長い世帯は、一戸建てよりもマンションのほうが安心して暮らせます。

間取りはライフスタイルに合わせて決める

住みやすい間取りは、家族の人数などによって異なるため、一概にどちらが住みやすいと言うことはできませんが、家族の人数に対して部屋の数や広さは適正かどうかで判断できます。

マンションの平均的な間取りは3LDKなので、2〜4人家族が合っていると思います。

一戸建ては世帯人数4人以上の家族に合っており、仮に2人家族で一戸建てに住む場合、広すぎると感じるかもしれません。

また、マンションはワンフロアで移動や戸締りが楽、一戸建ては間取りに余裕があるため、プライバシーが守られるという特徴があります。

適正人数 特徴
マンション 2〜4人 移動や戸締りが楽
一戸建て 4人以上 プライバシーが守られる

日当たり・眺望が良いのはマンション

マンションは高層階になればなるほど、日当たりや眺望が良くなります。

一戸建ての場合、高い建物の影になってしまう時間があったり、遠くの景色を楽しむのには限界があったりします。

日当たりや眺望の良さを重要視するのであれば、一戸建てよりもマンションを選んでください。

自由度が高いのは一戸建て

マンションには様々な制約がありますが、一戸建てはペットを飼えたり、土地の一部を賃貸に出したりと、自由度が高いという特徴があります。

しかし自由度が高い一方で、すべて自分自身で管理しなければならないという側面もあります。

マンションは管理会社が建物の管理をしてくれますが、一戸建ては管理してくれる人がいません。

建物のメンテナンスのことを考えたりするのが煩わしいという人はマンション、ルールに縛られたくないという人は一戸建てが向いていると思います。

マンションと一戸建ての耐震性・耐火性を比較

マンションと一戸建ての耐震性・耐火性を比較

家を購入するにあたり、安心して暮らせる建物なのかという点は気になると思います。

マンションと一戸建て、どちらが耐震性と耐火性に優れているのでしょうか。

耐震性よりも安全な場所選びが重要

現在建てられている建物は、マンションと一戸建ていずれも耐震性は高く、壊れにくくなっています。

そのため建物自体の耐震性よりも、安全な場所選びが重要になります。

どんなに地震に強い物件を選んでも、地盤が弱ければ意味がありません。

地盤が強く耐震性の高い物件であれば、マンションか一戸建てかに関係なく、安心して暮らすことができます。

耐火性については圧倒的にマンションのほうが強い

耐火性については、木造の一戸建てよりも、鉄筋コンクリートでできているマンションのほうが圧倒的に強いといえます。

一戸建てのほうが火災保険料が高く設定されているという点からも、一戸建ては火災が起きやすいということがわかります。

マンションが向いている人

マンションが向いている人

マンションと一戸建てのどちらに住むかは、ライフスタイルや好み、何を重要視するかによって決まります。

今回、比較した事項をまとめると、マンションに向いている人は以下のとおりになります。

  • 頭金が少ない人
  • 立地が良い場所に住みたい人
  • 女性または子供だけで過ごす時間が長い人
  • 10年以内に売却する予定がある人
  • 日当たりや眺望を重要視する人
  • 忙しい、または面倒くさいなどの理由から建物の管理に手が行き届かない人

一戸建てが向いている人

一戸建てが向いている人

マンションよりも一戸建てのほうが向いている人は、以下のとおりです。

  • 自分でいろいろやりたい人
  • 自分好みの家に住みたい人
  • 維持費にかける費用を自由にコントロールしたい人
  • 土地を持って活用したい人
  • 老後まで住む予定の人
  • 家族が多い人

最終的には、自分の好みや費用によって決めることになると思いますが、ひとつの判断基準として参考にしてください。

管理人からの一言「自分の好みに合ったほうを選ぶ」

「マンションと一戸建て、購入するならどっちが良いのか」に対する結論は、「自分の好みやライフスタイル、性格に合ったほうを選ぶ」です。

比較してみてわかったと思いますが、マンションにはマンションの、一戸建てには一戸建ての良さがあります。

どちらが良いと一概に言うことはできず、最終的にはどちらが自分に合っているかで決めることになります。

家に対して自分が求めることは何か、どっちを選んだほうが快適に暮らせるのか、慎重に考えて決めてください。