事故物件とは心理的瑕疵のある物件のことで、過去に自殺や殺人などがあった不動産のことを指します。

建物自体に問題がなくても、買主に心理的嫌悪感を与えてしまうということから、相場価格よりも安く売買されるのが一般的です。

しかし事故物件になってしまったとはいえ、売主にとっては大切な資産ですから、できるだけ高く売却したいと思うのではないでしょうか。

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この記事では、「事故物件をトラブルなく売却する方法」から「事故物件の売却相場」「事故物件を売却するときの告知義務の範囲」について紹介していきます。

事故物件とは

冒頭でも説明しましたが、事故物件とは心理的瑕疵のある物件のことです。

事故物件になってしまう主な原因として、以下のものが挙げられます。

  • 自殺
  • 殺人
  • 孤独死
  • 病死
  • 火災
  • 事故(焼死、一酸化炭素中毒など)
  • 暴力団事務所の所在

同じマンション内で飛び降り自殺や殺人事件が起こってしまった場合、マンション全体が事故物件となります。

事故物件を売却する方法

事故物件の画像

事故物件を嫌う人は多く、売り出してもなかなか買い手がつかないというケースも少なくありません。

ただし必ずしも売れない訳ではありませんので、諦めずに売却活動をおこなってください。

事故物件を売却する方法は、以下のとおりです。

  • 念入りに清掃する
  • 瑕疵について買主にしっかりと告知する

念入りに清掃する

自殺や他殺、病死などがあった物件は念入りに清掃をおこない、人が亡くなった痕跡を取り除いておきましょう。

部屋に死臭などが染み付いてしまった場合、費用はかかってしまいますが、特殊清掃員に清掃依頼したほうが良いかもしれません。

消臭洗浄の費用の相場は、だいたい1㎡あたり3,000円前後です。

事故を連想させてしまうものは徹底的に排除し、買主からの印象が悪くなることがないように気をつけて下さい。

ただし家具や小物を使って汚れや傷を見えなくしたり、事故物件であること自体を隠して売却するのはタブーです。

後から大きなトラブルに発展してしまう可能性があり、そうなれば売買契約が解除されるだけでなく、損害賠償を請求される最悪の事態になりかねません。

事故物件であることを承知で購入してくれる人を探し、そのうえで物件を見てもらいましょう。

瑕疵について買主にしっかりと告知する

不動産売買において、心理的瑕疵は買主の契約判断に大きく影響を与える事項のため、売主は事実を告知説明する義務があります。

また心理的瑕疵の他にも、以下の瑕疵があれば買主に伝えなければなりません。

  • 物理的瑕疵物件…建物や設備に欠陥のある物件
  • 法律的瑕疵物件…使用・収益における法律上の制限がある物件
  • 環境的瑕疵物件…工場の騒音など周辺環境に問題のある物件

瑕疵によって売れづらくなったとしても、隠して売却することは絶対におこなってはいけません。

マンション売却時に買主に告知する事項について詳しく知りたい人は、下記の記事も合わせてご覧ください。

マンション売却時の告知義務はどこまで?【隣人トラブル・騒音問題】

マンション売却時の告知義務の範囲について説明しています。隣人トラブルや騒音問題、物件の瑕疵について正しく告知することでトラブルを未然に防ぐことができます。

事故物件の売却相場は市場価格の20〜80%減

事故物件の売却相場は市場価格の20〜80%減

事故物件の売却相場は、市場価格の20〜80%減です。

建物自体に問題がないにもかかわらず市場価格から減価率20〜80%というのは、売主にとって受け入れがたいのではないでしょうか。

しかし事故物件を嫌う人は多く、半額以下で売り出してもなかなか買い手がつかない、というのが実情です。

不本意かもしれませんが、事故物件になってしまった以上、高額売却は諦めるしかありません。

できるだけ高く売りたい場合は、長期間売りに出す覚悟をしましょう。

長期間売りに出すのであれば、市場価格とまではいかなくても、少ない値下げで売却できる可能性があります。

事故物件を売却するときの告知義務の範囲

事故物件を売却するときの告知義務の範囲

自宅を売却する際、売主が知っている瑕疵について買主に全て告知しなければなりません。

特に事故物件における告知義務は細心の注意のうえおこなわないと、トラブルに発展しかねませんので気をつけてください。

たとえば売却物件で亡くなった人がいたとしても、病死であった場合、告知しない人も少なくありません。

しかし買主に「知っていたら購入しなかった」と言われてしまった場合、瑕疵担保責任を負わなければならなくなります。

心理的瑕疵は人それぞれ受け取り方が異なるため、「告知しなくてもいいだろう」という判断を売主がするべきではありません。

とにかく全て告知し、契約判断は買主にゆだねましょう。

瑕疵担保責任…売主が買主に対して負う責任。損害賠償や契約の解除など。

心理的瑕疵に関する判例

不動産売買後に、心理的瑕疵をめぐって裁判になった事例も少なくありません。

心理的瑕疵に該当するとして、契約解除や違約金、損害賠償を請求された事例は以下のとおりです。

・約5か月前、建物内で縊首自殺があった中古住宅の売買
・6年前、ベランダで縊首自殺があったマンションの売買
・6年11か月前、物置内で農薬自殺をはかり、その4日後病院で亡くなった事件のあった、農山村地帯の住宅の売買
・8年9か月前、室内で他殺が疑われる2名の死亡事件等があったファミリーマンションの売買

上記に、事件から8年経っていた事件が心理的瑕疵に該当すると判断された事例がありますが、地域の人の記憶に長く残る残虐な事件であれば、20年経っても心理的瑕疵に該当すると判断されます。

「昔のことだから告知しなくていいだろう」というのは通用しませんので、気をつけましょう。

縊首自殺…首吊り自殺のこと

事故物件を買いたい人もいる

事故物件を買いたい人もいる

事故物件は市場価格よりも割安で購入できることから、少数ではありますが、自ら事故物件を探す人もいます。

事故物件となった理由がマンション内での自殺であった場合など、売却物件に直接、関係がなければ嫌悪感を抱かないという人も少なくありません。

買主が心理的瑕疵を気にしないのであれば、何の問題もなく売買できます。

ただし後から「聞いていない」と言われないために、瑕疵について売買契約書に記載するようにしましょう。

購入したいと思った物件が偶然、事故物件だったというケースにおいても、事故物件の原因によっては気にせず購入してくれる人もいます。

できるだけ物件を魅力的に見せるように努力し、事故物件でも欲しいと言ってくれる買主を探しましょう。

物件を魅力的に見せるコツについては、下記の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

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事故物件は買取業者に売却すればスピーディに現金化できる

事故物件でも買取ってもらえる?

事故物件はなかなか買い手が現れず、売れ残ってしまう可能性があります。

早く売却して精神的に楽になりたいという人は、不動産業者に買い取ってもらいましょう。

ただし心理的瑕疵のある物件を買い手が避けるのと同様に、進んで購入したいという業者は少ないと思っておいたほうが良いと思います。

事故物件でも買取ってくれる不動産業者は、不動産一括査定サイトを利用すれば簡単に見つけることができます。

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不動産一括査定サイトについて詳しく知りたい人は、下記の記事も合わせてご覧ください。

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管理人からの一言「事故物件の売却は告知義務に注意する」

事故物件を売却する際、最も気を付けなければならないのが、心理的瑕疵について買主に隠さずに売却するということです。

心理的瑕疵を買主に隠したまま売却してしまえば、せっかく売却できても、買主に気付かれないか不安を抱えていくことになります。

トラブルに発展するリスクに怯えて生活するよりも、慎重に売却を進めて、気持ち良く売却できたほうが精神的にも金銭的にも良いと思います。

マンション売却の全体の流れについては、下記の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

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